ウェルスナビ 27か月間のパフォーマンス検証

毎月実施しているウェルスナビパフォーマンス検証の、3月実績分を公開します。本パフォーマンス検証は、ウェルスナビの「将来予測」グラフ(※)を独自に推定したものをベンチマークとして、私の実際の運用結果がこの通りに進捗しているかどうかを検証していこうというものです。

(※)「50%の確率で○○万円以上になります」で有名なあのグラフのことです

 

今年1月末まではベンチマークを上回って推移していたのですが、2月には大きく下落、3月はおそらく計算するまでもない状況です。今回はあまり意味のない検証になりますので、さらっと進めたいと思います。

ベンチマークの計算方法

ウェルスナビのホワイトペーパーから独自に計算すると、リスク許容度「5」の期待リターンは6.98%くらいになります。

実はこの2月にホワイトペーパーが改訂され、期待リターンがこれまでの値から若干引き下げられています。これまでは7.16%くらいありました。それ以前も、改訂の度に少しずつ引き下げられてきているのではありますが、本記事では、最新の期待リターンの値を検証開始時まで遡って適用した場合をベンチマークとします。(ウェルスナビにとって甘い条件とはなりますが…)

さてベンチマークは、月次リターンが正規分布すると仮定した場合に50%の確率で達成できる期間収益率として計算します。

まず6.98%から手数料分(税込み1.1%)を控除し、5.88%とします。これを以下の式で月次に換算します。なお、式中のΔtは1/12年=0.0833年とします。

f:id:curvex:20200413225850j:plain

次に、別記事で推定した(前回も採用した)リスクである14.9%を用いて、幾何的ブラウン運動の公式により期間収益率を計算すると、年率で4.62%となりました。

f:id:curvex:20200413225949j:plain

以上まとめると、ウェルスナビのホワイトペーパーに記載されているリスク許容度「5」の期待リターンが実現できていれば、年率4.62%複利で運用できるということです。これを今回のベンチマークとして採用します。

2017年12月末から2020年3月末(27か月間)のパフォーマンス

 

私が毎月15万円の積立を始めた2017年末からのパフォーマンスを検証します。開始当時の総資産額が110万1019円でしたので、この金額から運用を始めたと考えることにしましょう。

27か月間の運用結果が以下の図です。入金額の合計を面グラフ、ベンチマークを曲線、実際の運用結果を青の点付き折れ線で示しています。

f:id:curvex:20200413222716j:plain

1月末まではおおむねベンチマーク程度の収益が得られていましたが、コロナショックが直撃した結果、大幅に下落してしまいました。3月末にはついに入金額も下回り、赤字に突入しています。

下図は直近1年を拡大したものです。過去1年間ほとんどの期間でベンチマークに届かず、ベンチマークを上回ったのはわずか3か月間のみでした。

f:id:curvex:20200413222735j:plain

以上、ウェルスナビのホワイトペーパーに書かれている期待リターンで運用できた場合をベンチマークとして、過去27か月間の実際の運用結果と比べてみました。

なにもこんな暴落相場で検証する必要性は感じられませんが、一応、こういう結果でしたということをお知らせしておきます。いつになるかわかりませんが、堂々と検証できるくらい戻ってきてほしいものですね。

 

(過去の検証結果はこちら)

curvex.hatenablog.com