ウェルスナビ＋ビットコイン運用記録（5月9日）
ウェルスナビのポートフォリオに、できるだけウェルスナビっぽくビットコインを加えて長期投資を行っています。
2020年4月30日を基準日として、まずは半年間、損益評価していきます。資産クラスのうち、暗号資産（BTC＝ビットコイン）以外はウェルスナビに丸投げして運用します。ビットコインは自身で運用しますが、できるだけウェルスナビっぽく積立投資をしていきます。
さて、以下が5月9日時点での運用状況報告です。
ビットコイン以外の資産については、当ブログの別記事（5月9日）でも説明しております。ただ、為替レートの違いにより円建て評価額が若干異なっていますのでご注意ください。
ビットコインは、開始早々大きく躍進しました（10%増）。
上記価格は5月9日終値を元に計算したものですが、実はこの翌日（5月10日）大幅に値を下げてしまい、結局4月末ごろの水準に逆戻りしています。この1週間半程度で、一時的に10%上がったものの、すぐに元に戻ってしまいました。
予想していたとは言え、ものすごい勢いで価格変動しますね。
こんなに変動が大きいと、「妥当な価格」がいくらなのか、いろいろと調べたくなってしまいます。
株式や債券は、配当やクーポンといった形で、定期的な収入をもたらしてくれます。株式や債券の「妥当な価格」は、これらの将来にわたる収入を適切な割引率を割りかけて、合計することで求めることができます。
しかしビットコインは、ただ持っているだけでは何の収入ももたらしません（配当がでるわけではありません）。仮想通貨の価値は、決済手段としての利便性や、「金のように誰もが欲しがるか」といった希少性に左右されます。
ここで、利便性や希少性に着目した2つのモデルをご紹介したいと思います。ともに投資情報サイトのSeeking Alphaに最近投稿された記事を参考にしました（モデル自体は昔から存在するものです）。
上図左は、決済手段としての利便性に着目したモデルです。
もともとは通信ネットワークの価値を表現するために導入された概念で、接続者数が増えるほど、その価値は飛躍的に増加するということを主張しています。ここではこれをビットコインの価値に応用し、ビットコインの時価総額をウォレット数の関数として表します。ただし、いくつかのパラメータは理論的に導かれないため、過去の値動きなどを利用して推定する必要があります。上図の「推定」欄にその様子を載せています。
上図右は、価値貯蔵手段としての希少性に着目したモデルです。
どれだけ貴重か、という指標に「ストックフロー比率」が採用されており、ストック（ビットコインの時価総額）が分子、フロー（採掘数）が分母になっています。こちらも先のモデルと同様、いくつかのパラメータを過去の値動きなどを利用して推定しています。
ただ面白いのは、金や銀を同じ土俵に乗せて扱っている点です。上図「推定」欄の右側の図で、やや大きめの丸（金色と銀色の2点）は、それぞれ金と銀に対してプロットしたものです。このように表現すると、「金や銀に対して成り立っている関係がそのままビットコインにも成立している」と錯覚させてくれます。
このモデルを信用したくなる、頼もしい図ですね。しかし、パラメータ推定値のちょっとした誤差で、表面的な結果が大きく変わることはよくあることなので、結果の解釈はいつでも慎重に！
どちらもモデルも、過去の値動きからパラメータを推定するというプロセスが含まれています。過去10年のスパンでみると、ビットコインの価値は右肩上がりでした。こういうデータを使えば、これからもその価格は上昇する、という結論が自動的に導かれるでしょう。今回引用した記事はどちらも、「現在のビットコインの価値は割安」と主張しています。きっと、これらのモデルをどのように改良しても、似たような結論が導かれるのだと思います。
ただ、夢のある話だとは思うので、私もビットコインの保有を継続しつつ、これらの理論が今後どう評価されていくのか見守っていきたいと思っています。
【メトカーフの法則について】Bitcoin Is The Story Of The Next Decade
https://seekingalpha.com/article/4340133-bitcoin-is-story-of-next-decade
【ストックフローモデルについて】Bitcoin And The Stock-To-Flow Model: Do Not Expect An Immediate Price Response After The May Halving
ウェルスナビ＋ビットコインについての運用方針は以下の記事も参考に御覧ください。
