ウェルスナビ 25か月間のパフォーマンス検証

2020年も1か月がたちました。私がウェルスナビで積立運用を開始して25か月が経過しましたので、ここまでのパフォーマンスをまとめておきます。比較対象となるベンチマークは、ウェルスナビのホワイトペーパーに書かれている期待リターンです。では早速検証してみましょう。

なお、先月までの検証結果はこちらです。

curvex.hatenablog.com

 

ベンチマーク

ウェルスナビのホワイトペーパーでは、リスク許容度「5」の期待リターンを7.16%としています。もちろんこれは理論に従って出てくる数値であって、このリターンを確保すべくウェルスナビが日々頑張ってトレーディングしてくれるというわけではありません。

リスク許容度「5」の期待リターンは、①各資産クラスの期待リターン、②ポートフォリオの配分比率を乗じ、足し合わせて計算します。

①各資産クラスの期待リターンは、資本資産価格モデル(CAPM)に基づき推定される市場均衡での期待 リターン(均衡期待リターン)をそのまま期待リターンとみなしてBlack Litterman モデルに適用することで決定します。

ポートフォリオの配分比率は、ノーベル賞を受賞したハリー・マーコビッツ氏が礎を築いた現代ポートフォリオ理論に基づいて、「リスクが同じなら期待リターンが最も高く」なるように決められています。

と、難しいことを書きましたが、つまり7.16%という数字は最も妥当そうな理論式に当てはめてはじき出した数字であって、それ以上の保証は何もありません。(投資の世界で「保証します」なんて言葉を聞いたら真っ先に疑ってかかるべきですが…)

さて、ウェルスナビは保有資産の1%という手数料が毎年かかります。これに消費税がかかるので、実質的には1.1%です。従って、リスク許容度「5」で運用した場合の期待リターンは、6.06%ということになります。

この数値をベンチマークにしましょう。

2017年12月末から2019年1月末(25か月間)のパフォーマンス

 

私が運用を開始したのは2017年の8月なのですが、毎月15万円の積立を始めたのが2018年1月からなので、2017年12月末からの検証とします。なお、2017年12月末には100万円の入金額が110万1019円に増えていたので、この金額から運用を始めたと考えることにしましょう。

この期間の運用結果が以下の図です。入金額の合計を面グラフ、6.06%で運用した場合のベンチマークを紺の曲線、実際の運用結果を青の点付き折れ線で示しています。

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2019年12月末時点で、運用実績がベンチマークをわずかながら(2万円ほど)上回っていましたが、先月末にはあえなくマイナスに転落しました。しかし1月末は、新型コロナウィルスによる肺炎の流行が世界経済に及ぼす影響のリスクを織り込んで、株価が大幅に下落していた時期でした。そんな中でもベンチマークより6万円低い程度にはとどまってくれました。

下図は直近1年を拡大したものです。ちょうど1年前は今年よりも大幅な下落相場でしたので、過去1年間ほとんどの期間でベンチマークに届かず、時には累積入金額も下回る赤字状態もありました。

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まとめ

ウェルスナビのホワイトペーパーに書かれている期待リターンで運用できた場合をベンチマークとして、過去25か月間の実際の運用結果と比べてみました。先月末時点ではベンチマークには及びませんでした。

長期投資の観点からは25か月という期間は短く、まだまだ全体として結論付けるわけにはいきません。これからベンチマークを上回るべく価格が上昇していくかもしれないし(現に2月7日時点でかなり上昇しています)、逆にホワイトペーパーの期待リターンがやや強気すぎたという結論になってしまう可能性も捨てきれません。

いずれにしても、この程度の変動は想定されたリスクのうちですので、計画通りの積立を続けるのみです。