大幅損失で今年2回目のDeTAX発動(ウェルスナビ)

まだまだ相場が落ち着く気配がありません。今週も週間での下落は確実な状況です。リーマンショックどころか、「第二次世界大戦以来」なんて表現を聞いて驚愕しました。ECBの元総裁であるトリシェ氏の発言ですが、どうやら危機がある度にこのような発言をされる方のようで、どこまで信じてよいのやら。仮にその通りなら、今後数か月程度の間にもう1回、これまでと同じ程度の(30%程度の)下落を覚悟すべきということ、でしょうか…

そんな中、今年2回目のDeTAX発動がありました。私のウェルスナビ運用史上、3回目の発動となります。

そして今回は2つの「はじめて」がありました。

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一つ目の「はじめて」は、日欧株と新興国株以外の資産も売却/購入の対象となったことです。これまで赤字の常連で、DeTAXによる損出しの中心人物であった日欧株と新興国株。もちろん今回も漏れずに対象となっていますが、さすがに今回の下落は大きく、さらに米国株と不動産も仲間入りしました。

二つ目の「はじめて」は、保有口数全数の売却/購入とならなかった点です。上に示した図が売却/購入口数を示したものですが、私が現在保有している口数の一部に留まりました。過去2回のDeTAX発動時には、保有全口数の売却/購入が行われていましたが、今回ははじめて一部の口数となりました。ウェルスナビが特許も保有している独自のアルゴリズムによって、税金還付に必要な最小限度の口数を売却/購入しているようです。

必要以上に損出ししてしまうと、翌年以降に余分な税金を支払うことになってしまいます。確定申告で特別な手続きをすれば翌年以降に損を繰り越すことができるのですが、それはウェルスナビのポリシーに反するのでしょう。このような手間が生じない、ギリギリの口数を見事に計算して、取引してくれたということです。

ただ、私はこれからもウェルスナビの運用を続けるつもりです。今年の夏と秋にも分配金が振り込まれ、税金が源泉徴収されることになります。大幅な損失が出ている今のうちにもっと損を出しておけば、今後源泉徴収される分も確実に還付対象となります。だからもうちょっと損を出しておいてほしいなぁとも思いました。

これは難しい問題ですね。大きな損失がでているうちに十分な損失を確定させておけば、後で(年内に)利益が出た時の税金も含めて最適化できます。ただし、必要以上に損出しをしてしまい、翌年以降に無駄な税金を支払うことになるリスクも高まります。一方、ウェルスナビが採用しているように、今この瞬間に取り戻せる税金に最適化して損出しすれば、翌年以降に無駄な税金を発生させてしまうリスクを抑えることができます。しかし、年内に相場が回復した時には、損失確定をする余地を失ってしまいます。

どちらの考え方が確率的に良いリターンをもたらしてくれるのか、私は知識を持ち合わせていません。ウェルスナビは、後者の選択肢をとったということです。この疑問はプロであるウェルスナビにいったんお任せすることにして、改めて今年の年末に結果を振り返ってみることにしたいと思います。