2020年のDeTAX成績（ウェルスナビ自動税金最適化機能）
今年もあと1週間となりました。もう今年はDeTAXの発動は無いと思われますので、このタイミングで今年の成績をまとめておきます。
DeTAX（自動税金最適化）って何？
知らない人のために、「DeTAX（自動税金最適化）」の簡単な説明をしておきますね。ウェルスナビでは、一定の条件を満たすことにより、保有資産のうち損失が出ている資産クラスを一時的に売却し、同値で買い戻す機能が発動します。これにより資産クラスの損失が確定するため、税制上の損益通算を行うことができ、他の売却益や分配金に対してかかっていた国内課税の一部を還付してもらうことができるのです。
注意したいのは、この還付金はあくまで税金の繰り延べ、すなわち後送りにすぎないので、すべての運用を終了する際には支払うことになります。しかしウェルスナビのような長期投資では、この還付金が10年、20年に渡って利益に寄与してくれますので、その効果は小さくないはずです。逆に言うと、ウェルスナビを数年でやめちゃうような場合には、大して効果はありません。
2020年のDeTAX取引結果
今年は以下の通り、4回もDeTAXが発動しました。念のためですが、これらはあくまでも私のウェルスナビ運用における結果であり、ウェルスナビユーザー毎に発動のタイミングやボリュームは全く変わってきますのでご注意ください。
年前半にはコロナショックによる暴落で多くの含み損が出ましたので、2月と3月に各一回発生しました。コロナショックの渦中、実際にはこれ以上の多額の損失が出ていたので、もっと大きく損出しすればよいのに、と思いました。しかし当時は年初でしたので、まだそんなに国内課税が生じておりませんでした。支払った税金に対応する額以上の損失を確定してもその瞬間には何のメリットも発生しないので、ウェルスナビはそこのところをうまく計算したうえで、最適な損失額を出してくれたのでした。これについては、本稿の最後にもう一回指摘したいと思います。
そして順調に分配金が積みあがった7月初め（第二四半期分配後）と9月の終わり（第三四半期分配後）に、それぞれ1回ずつDeTAXが発動しています。
DeTAXの成績まとめ（2020年）
さて、4回のDeTAXをまとめてみましょう。
合計の損失額は、8万7776円でした。これに対応する国内課税の還付額は、1万7829円と計算されます。結構な額ですよね。この1万7829円が、仮に毎年5%で運用できたとしたら、毎年900円近くの利益を運んできてくれます。単利で計算しても、10年で9000円。これがDeTAXの具体的な効果です。
ここで、還付金はいつ頃入金されるのだろう？という疑問にお答えします。
国内課税は、売却益に対する課税と、分配金に対する課税の2種類があります。
ウェルスナビでは資産の売却はあまり行われないのですが、半年に1回行われるリバランスの際には、利益が出ている資産クラスの一部売却が行われることがあります。この売却によって生じる国内課税に対する還付は、即座に行われます。私の場合、2月と8月に実施されたリバランスで生じた国内課税は下表の通り合計6186円でしたが、すでに還付されて口座に入金されています。
もう一方の分配金による国内課税は、年内最終取引日に還付されることになっているようです。今年は12月30日の予定です。私の場合、合計還付額から売却益に対する還付を差し引いた1万1643円が、12月30日に入金されることでしょう。
最後にもう一言。私の場合、分配金に対する支払い済み国内課税額は、今のところ2万0359円となっています。今年は まだ第4四半期の分配金が振り込まれるはずなので、まだ増える見込みです。
なんだ、もっと大胆に損失を出してくれれば、2倍近くの還付金になってたはずじゃん！
と、残念な気持ちにもなってしまいました。さきほど書いた通り、年前半はものすごい損失が出ていたけれど、分配金が積みあがっておらず、DeTAX不十分。逆に年後半は資産価格上昇で、損失が十分に出ませんでした。これが逆パターンだったら良かったんですけどね。まぁそういうルールなので言っても仕方がないことですが。
あと、手数料総額に比べてもイマイチですね。
なお、昨年の実績はこちらにまとめています。ご参考になればと思います。
