ウェルスナビ資産クラス別 世界のGDP

ウェルスナビでは、株式の資産クラスを3つの地域に区分して設定しています。それらは、米国株、日欧株、新興国株です。

それぞれの保有比率はユーザーが設定するリスク許容度によって異なりますが、最もリスク許容度が大きいポートフォリオでは、米国株35%、日欧株32.9%、新興国株14.6%となっています(2020年5月現在)。

長くウェルスナビで運用を続けている私の最近の心配事は、日欧株と新興国株の成績が大変悪く、このまま保有し続けるべきなのだろうか?というものです。

ウェルスナビが上記のようなポートフォリオを組んでいる理論的な枠組みはしっかりしています。そこは疑っていないのですが、どうしても結果が付いてこない…

そこで、他に何か信じるに値するデータがないかどうかを調べてみることにしました。すなわち、ウェルスナビ資産クラス別の名目GDPです。

 

以下の図は、「世界経済のネタ帳」から2018年の世界のGDPを引用し、ウェルスナビの資産クラスに振り分けて作成したものです。*1

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資産クラスでは「米国株」「日欧株」「新興国株」となっていますが、上図はGDPを表すものであり、まぎらわしいので「株」の文字は抜きました。

これを見ると、経済の巡航速度ともいうべきGDPの水準は、日欧株/新興国株のほうが米国株より大きいです。(米国株はアメリカ1国のみである点は驚異的ですが)

このうち「営業余剰」と呼ばれる部分が大まかに企業の利益で、最終的に株主(ウェルスナビ利用者含む)の取り分となるものです。この比率は国によって多少異なるでしょうが、仮に大きく異なるものでなければ、日欧株や新興国株も相応の株主還元があってよいことになります。

もちろん、株価の形成においては「成長性」を抜きに語ることはできません。これからも経済が成長し続けるのか、またその成長をどれだけ信頼できるか、といった要素が重要です。

単純にGDP(あるいは経済成長率)だけで、株価の予想はできないと言われていることもあり、上記の結果だけで「これからも日欧株と新興国株を持ち続けて大丈夫」とは断言できません。それでも、「お守り」くらいにはなるでしょうか?

 

ちなみに各資産クラスへの振り分けは、ウェルスナビが採用しているETF(それぞれVTI/VEA/VWO)の運営会社(バンガード社)の情報に基づき、下記のように実施しました。

日欧株と書かれていますが、米国以外の先進国と理解すべきものですね。

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なお、日欧株と新興国株の 直近のパフォーマンスについては以下の記事も参考にしてください。

curvex.hatenablog.com